愛犬 田原あゆみ エッセイ

さよならと、こんにちは

愛犬 田原あゆみ エッセイ

4月1日に愛犬のぽぽが旅立った。

調子を崩して2日半で逝ってしまった。

あっという間だったけれど、腕の中で受け止めた愛犬の死は生々しく刻まれた。

彼が私に捧げてくれた愛はただただ与えるだけで、わたしは彼にできなかったことばかりを考えてしまう。

最後に投薬したことが果たして良かったのだろうか?

収骨した時に、青色に染まった骨をみてわたしは神聖な彼の肉体を痛めてしまったのではないか、わたしが許可した投薬のせいで彼の回復力を挫いてしまったのではないか、と後悔が残る。

彼にできなかったことがたくさんあって苦しい。

けれど、そう。わたしは知っている。彼はそんなことはどうでもよくて、思ってもいないということを。

ただ、わたしを愛していた。好きで好きでたまらなかった。

わたしの足元にいることが彼の一番の幸せだったのだと。

 

わたしは、こんなに足りていないと自分を責めているのだけれど、きっと彼の幸せはそんなわたしで十分だったということ。

まだわたしはショック状態で、頭の中にぽぽの最後と、可愛かった姿がちらつき、抱きしめたい、匂いを嗅ぎたい、頭をくっつけあって目をのぞき込みたいと願っている。

わかっている。

彼は体から離れて、わたしの触れないところに行ってしまったこと。けれどそこは素晴らしく心地のいいところだということも。

愛犬 田原あゆみ エッセイ

彼がいつもいた庭のピンクボールを家族の一人が持ってきてくれた。

血は繋がらない、わたしとぽぽの心の家族だ。

ぽぽに似ているこのお花と、ムシャムシャと喜んで食べていたサシグサ、枝を折ってかじるのが好きだったメイフラワー、小さな頃遊んだ実家の庭のマリーゴールド、金蓮花。

東京に住んでいる娘からお願いされたのは、赤いハイビスカス。

その花と、大好きすぎてかじってしまったサッカーボールと、ボール命とばかりにいつも追いかけていた野球の硬球。

それをもたせてお空に帰って行ったぽぽ。

 

ああ、ああ、お別れは辛いし、痛い。

けれど、わたしはこんなに痛い思いができるほど愛を注げられるものにまた出会いたい。

もうすでに、そんな出会いを待っている。

出会いは喜びであふれるだろう。

人生はその繰り返しなのだから。

愛犬 田原あゆみ エッセイ

生前にぽぽと触れ合った家族や友人たちが花を持ってきてくれた。

ありがとう。

 

彼らもまた、わたしにいろんな感情をプレゼントしてくれる大切な存在だ。

愛犬 田原あゆみ エッセイ

さようならぽぽ。

わたしのところにきてくれてありがとう。

すごくすごく支えられました。

あなたとまた会える日をとても楽しみにしています。

年を重ねると、親しい人や動物とのお別れがどんどん増えてくる。

けれどそんな人々や動物がわたしを迎えてくれると思うと、死もそんなに悪くはない。

 

だから、また「やあ、こんにちは!初めまして」と誰かに挨拶しよう。